世界の医薬・医療技術向上と
人々の健康と福祉向上にむけて

 生殖工学研究室では、生殖工学に関連する技術、機器およびリソースの研究開発を行っています。これらの主目的は、実験動物の品質規格のもとになる「原種」の保存・収集・復元、実験に使用する材料の作製から供給、新しい実験動物の作製等です。
 実中研では、生殖工学技術の開発改良を40年前から継続しています。例えば胚の超低温保存技術を、マウスは80年代・ラットは90年代に実用化し、1995年にリソースバンクを構築して系統保存を行っています。また、遺伝子改変動物の作製は、マウスは80年代・ラットは90年代から開始しています。

 現在では、「時間を留める」ための生殖細胞・培養細胞・組織・臓器の超低温保存、顕微操作、遺伝子改変動物の作製に関連する研究に注力しています。例えば、近年開発した胚(ラット、マウス等)およびES細胞(霊長類等)のガラス化保存法は、保存液のP10とPEPeSを製品化して一般利用されています。また、顕微操作の自動化の研究開発では、自動化・電動化したマニピュレーターを用いて総合自動胚操作システム(IAEMS*)を構築し、既にマウスのDNAインジェクションやES細胞インジェクション、ラット・マウスの顕微授精(ICSI)で再現性のある結果を確認しています。生殖工学は、実験動物学・医学・薬学・生物学等にとって必要な分野なので、今後も研究開発を継続致します。

*Integrated Automatic Embryonic Manipulation System

※代表的な研究論文

1.Eto T. Strain preservation of rats: vitrification of two-cell stage embryos for multiple inbred strains. Cryo Letters (2015) 36:114-9.
2.Eto T, Takahashi R, Kamisako T. Strain preservation of experimental animals: vitrification of two-cell stage embryos for multiple mouse strains. Cryobiology (2015) 70:150-5.
3.Eto T, Takahashi R, Kamisako T, Hioki K, Sotomaru Y. A study on cryoprotectant solution suitable for vitrification of rat two-cell stage embryos. Cryobiology (2014) 21:147-151.
4.Hashimoto H, Eto T, Suemizu H, Ito M. Application of a new convenience gender sorting method for mouse spermatozoa to mouse reproductive engineering technology. J Vet Med Sci. (2013) 75:231-235.
5.Hashimoto H, Eto T, Endo K, Itai G, Kamisako T, Suemizu H, Ito M.: Comparative study of doses of exogenous progesterone administration needed to delay parturition in Jcl:MCH(ICR) mice. Exp Anim. (2010) 59:521-524.
6.Eto T. Collection, cryopreservation, and recovery of rat embryos. J Exp Anim Tech (2007) 42:41-46.

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