PBMC移植モデル

ヒト血液・免疫モデル作製法

  1. ヒト造血幹細胞を移植する方法
    骨髄抑制処置を施したマウスにヒト臍帯血由来CD34陽性細胞(hCD34+ HSC)を移入する方法
  2. ヒト末梢血を移植する方法
    未処置のマウスにヒト末梢血単核球(hPBMC)を移入する方法

    注)移入後は、ヒトT細胞の増加に比例して徐々にGVHDが発症します。
    GVHD発症を回避するためにNOG-MHC classI, II KO (NOG-ΔMHC)マウスも作製しています。

ヒト末梢血単核優球(hPBMC)移入モデル
hPBMC移入後4週でのT細胞分化
ヒトCD3+ T細胞が良く生着し、CD4+ T細胞・CD8+ T細胞も認められています。

hPBMC移植プロトコール

hPBMC移植

ヒト末梢血からFicollで単核球hPBMCを分離 ⇒ 2〜10x106個のhPBMCを静脈より移入

ヒトT細胞の生着、増殖

移植後2-3週で末梢血中にT細胞が検出され、脾臓・肺・肝臓などにも多くのT細胞が浸潤しています。

hPBMC移入ヒト化NOG マウスデータ

ヒト白血球の割合

ヒト白血球の割合

ロットの異なるhPBMC移入後(5x106個)のヒトCD45+細胞の出現

細胞のロット間に差はあるが、全ての個体で20%以上の生着を認めました。

ヒトCD4+・CD8+T細胞の割合

ヒトCD+4・CD8+T細胞の割合

6週後のT細胞分化

ロットによってCD4+細胞・CD8+細胞・CD4+CD8+細胞の比率は顕著に異なります。

体重変化

体重変化

hPBMC移入後の体重変化

NOGマウスにhPBMC(1x107個)を移入すると、3週前後から体重が減少し、1〜2ヶ月程度でGVHDにより全て死亡します。

青矢印

GVHDを回避するマウスの開発
NOG-ΔMHC (MHC class I, II double KO)

NOG-MHC class I, II KO(NOG-ΔMHC)マウス

hPBMC移入後のGVHDを回避するヒト化マウス

マウスMHC構成分子であるb2m・I-Ab両遺伝子を欠損させることにより、移入ヒトT細胞によるGVHD反応が顕著に抑制されます。そのため、hPBMC移入後の長期的な実験が可能となりました。

hPBMC→NOG-ΔMHC

生存率

生存率

hPBMC移入後のNOGおよびNOG-ΔMHCマウスの生存率

NOG-ΔMHCマウスはGVHDを回避し80日以上生存しました。

GVHDスコア

GVHDスコア

hPBMC移入後のGVHDスコア( NOG vs NOG-ΔMHC )

NOG-ΔMHCマウスは、GVHD症状をほとんど示しません。

NOG-ΔMHCマウスへのhPBMC移入後のヒト白血球の生着

ヒト白血球の割合

ヒト白血球の割合

NOG-ΔMHCマウスではNOGマウスと同等程度にhCD45+細胞が生着します。

ヒトT細胞の割合

ヒトT細胞の割合

NOGおよびNOG-ΔMHCマウス共に、生着した白血球の大部分がT細胞で占められます。

ヒトCD4/CD8

ヒトCD4/CD8

NOG-ΔMHCマウスはNOGマウスとほぼ同等にhCD4+・hCD8+ T細胞が生着します。

代表的な実験動物

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